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家庭教師の分析力

大学時代だった。

推薦を受けるので大学入試の小論文の対策をしてほしいという依頼があった。

家庭教師で中学時代に国語だけを単科で教えていた生徒さんからだった。

すでに推薦に向かい臨戦態勢にあり、英語、数学は1回1万円以上のプロ家庭教師がついていた。

ある総合大学を受験する予定だった。

小論は週1回で2ヶ月で完成できるというよみで引き受けた。計画通り進んでいった。

試験の後で生徒さんから電話があった。

「大学の付属校の生徒がたくさん受けていた。ダメだ。やばい」

問題が小論文も英語の数学も的中していたようだ。しかし、心配なことがあった。系列高校、付属校の生徒がたくさん受験していたので不利になるということだった。

私は「大丈夫だと思う。結果が出てから一緒に考えようね」

といった。

彼が受けたのは一般推薦入試。

系列校・付属校から受験するのなら指定校推薦や学内推薦のはず。その基準に満たないから一般推薦を受験したとよんだ。

つまり、かなり低い段階の評定や学力の生徒が受験したとよんだのだ。

発表までの間、本人もご家族も不安でいっぱいだった。プロの家庭教師群はダメだったときに備えないとといって推薦入試前の回数を減らさずに実施していた。私は親御さんから「他の先生もやっているのだから先生もお願い」といわれたので、「無駄なお金を出費することはないですよ」といって家にはいかなかった。

数日後、本人から興奮して電話が来た。

「受かりました!」

合格したのだ。

プロ家庭教師といっても実際のプロなのか?

不安がる受験生とその家族に冷静になるように説得もせずに闇雲も回数を増やすのだろうか。これで「プロ」といえるのだろうか。

受験生の動向を分析する前にぎりぎりまで授業料をいただこうとするのかと悪意さえも感じてしまった。

今であればインターネットなどがあるが、当時はなかった。当時でも少しチカラのある塾であればこういった分析は簡単にできたのではないか。いや、冷静になって考えればわかることなのだ。

不安な相手につけこまない。これも塾や家庭教師の大切なことである。

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