25年前だった。予備校時代に自称一流大学といわれる大学卒の「再受験生」がいた。医学部クラスの再受験生は高校を出たての学生はあまり関わらないというか関わりたくないという雰囲気がある。
私は当時は「医師になるんだからどんな人とも関わらないとダメで」ということで関わってしまった。
夜間帯によく電話が来た。自分の時間、講師の評論、クラスの人の悪口、自分の自慢など。こちらがきくだけ。私も「勉強時間の無駄だからかけないで!」といえず。
この手の人には1浪のときに懲りていたのになぜか断れない。しかし、この「再受験生」の話を聞き流していても聞き流せないことばがあった。
クラスにいた美人の女の子の話題になった。
「あの子は薬学部志望だから僕らと違う。あの子はかわいいけど、父親がトラックの運ちゃんなんだよ」
私は聞き捨てならなかった。当時も職業に貴賎はないと思っていた。第一に親を選ぶことはできない。
夜に「歌うヘッドライト」を聴いていた私はトラック運転手の苦労をよくきいていた。そして、その誇りや使命感も。
そこで、
「トラックの運転手がダメなんですか?」
「そうだよ。きっと中卒だね」
「お言葉ですが、@@さん、今日の夕飯も、今、着ている服、参考書も何から何まで物流がないとできないじゃないですか?何でトラックの運転手をバカにするんですか?」
「再受験生」は言葉を失った。
大卒でも職業の貴賎とか、世の中をなめている人間がいることが本当にいやだった。そんなのが医者になったらたまらんと思っていた。
今でもこの気持ちは変わっていない。
塾の生徒さんの親御さんの職業で区別することもない。入塾書類に親の職業や学歴を書かせる塾が多い中でうちは一切していない。講師にも以前は1人だけ詮索する人がいたがしないように指導をしたことがある。
子どもは親を選べないし、親も子どものために一生懸命なんだから。
私は当時は「医師になるんだからどんな人とも関わらないとダメで」ということで関わってしまった。
夜間帯によく電話が来た。自分の時間、講師の評論、クラスの人の悪口、自分の自慢など。こちらがきくだけ。私も「勉強時間の無駄だからかけないで!」といえず。
この手の人には1浪のときに懲りていたのになぜか断れない。しかし、この「再受験生」の話を聞き流していても聞き流せないことばがあった。
クラスにいた美人の女の子の話題になった。
「あの子は薬学部志望だから僕らと違う。あの子はかわいいけど、父親がトラックの運ちゃんなんだよ」
私は聞き捨てならなかった。当時も職業に貴賎はないと思っていた。第一に親を選ぶことはできない。
夜に「歌うヘッドライト」を聴いていた私はトラック運転手の苦労をよくきいていた。そして、その誇りや使命感も。
そこで、
「トラックの運転手がダメなんですか?」
「そうだよ。きっと中卒だね」
「お言葉ですが、@@さん、今日の夕飯も、今、着ている服、参考書も何から何まで物流がないとできないじゃないですか?何でトラックの運転手をバカにするんですか?」
「再受験生」は言葉を失った。
大卒でも職業の貴賎とか、世の中をなめている人間がいることが本当にいやだった。そんなのが医者になったらたまらんと思っていた。
今でもこの気持ちは変わっていない。
塾の生徒さんの親御さんの職業で区別することもない。入塾書類に親の職業や学歴を書かせる塾が多い中でうちは一切していない。講師にも以前は1人だけ詮索する人がいたがしないように指導をしたことがある。
子どもは親を選べないし、親も子どものために一生懸命なんだから。