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医学部受験ブーム

全国的に資格とステータスの高さから医学部が人気である。本土の進学校でも東大、京大より国公立医学部という流れがある。

沖縄では更に過熱していると感じる。カトリック小→薬科→琉大医学部というコースがある話が匿名掲示板に書いてあった。

沖縄をみれば医学部受験は生徒、児童本人よりも親に過熱している感じがする。医学部といっても本人は何科の医師を志望しているのではなく、どんなタイプの医師を目指すとか展望がない。親だけが先走っている。よく「うちは医学部を目指しています」ということばをきいていないのにきくことが多い。

医学部にいく、医学部を受けることだけがステータスななっているのだ。そして浪人しても年収的に費用対効果が高いと思われているせいか何年浪人しても親が怒らないのである。実際に沖縄の医学部受験生で5浪を超える人も少なくない。本土なら3浪で他学部に変えるか働くかが普通である。また、たくさん浪人してしまうと体力勝負の外科医になるのは難しい。また、長く浪人すると精神的に疲弊して変調をきたすこともある。

医師になってもオンコール(呼び出し)や夜勤などもある。医師不足の病院にいれば休みすらない。72時間労働も当たり前の世界である。また、いのちを扱うため責任も重い。だから勤務医の年収は高い。しかし、自分の子を私大医学部に通わせるくらいの収入はない。私が関わった勤務医のお子さんは経済的理由からみんな国公立に行った。昔、破格な年収を出しているクリニックを時々医事新報やネットでみたが後で問題が起きたクリニックがほとんどだった。高給もリスクが高い。

医学部受験を特権階級に思うことはリスクが高い考えである。医学部は決して特権階級ではない。将来、痛みを持つ人間とその家族に仕える仕事なのである。特権階級意識を持ち続けてしまうとろくな医師にならないだろう。

ウイリアムオスラーは医学生にいった。

「諸君が生を受けたのは、自分の幸福のためではなく、他者の幸福のためである」

と。

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