大手のオンデマンド系予備校で講師を勤めた先生や勤めている先生を数名知っている。

どこの予備校でもマニュアルがきっちりしている。そこに「特定大学に関して誹謗中傷をしないこと」といったものがある。

これは大学への配慮かもしれないが、私は生徒への配慮でないかと思う。

生徒は志望大学に対して思い入れや憧れがある。また、自分のランクで選択した場合もあるだろう。

親、兄弟ががその大学に通学、卒業していることもありうる。

いずれにせよ不愉快にせずに大学受験ののぞませる配慮はさすがに大手だといった感じがする。

最近、新入塾の面談が多くある。そこで志望校をきく。どんな志望校をいわれても決して否定的なことはいわない。これはその生徒さんへの敬意であり学校への敬意でもある。

塾に携わるものが特定の学校に対して「●●（学校名）はダメだ」「●●は落ち目だ」といったような発言はよくない。そこを目指している生徒や卒業した方が必ずいるからだ。

以前に近隣の予備校が「琉球大学なら誰でも受かる」というキャッチフレーズの広告を出していた。当塾でも講師間で「あれはいけないでしょう」「目指している人がいるのにね」という話になった。その1年後、その場所にその予備校はなかった。いろいろと事情があったとは思うがこういったスタンスでは塾産業でやっていくのは難しいであろう。

目指すこの学校がその人にとっての「一流校」なのである。