私の大学受験のとき、今の時期はクリスマス・正月との戦いだった。


子どものときから楽しかったクリスマスと正月は受験期になると今までのペースを崩しかねないのだ。

ここで気を抜いたら直前に迫ったセンター試験が崩れてしまう。ましてや国立医学部や東大を志望していた私はセンター試験で１点たりとも逃せない状況だ。

当時はバブル期であり、クリスマスの華やかだった。クリスマスイブはカノジョを作って一緒に過ごす雰囲気があった。

ユーミンや山下達郎の曲がかかりその雰囲気に拍車をかけた。

受験期にカノジョなんてとんでもない。今は勉強。カノジョなんて大学に入ってからどうにでもなる。

と言い聞かせてクリスマスの雰囲気に巻かれないようにしていた。

山手線で何周しながらの勉強もクリスマスの雰囲気に巻かれる。目の前でカップルにイチャイチャされたらたまらない。通っていた代ゼミの自習室はいつも満室。近隣のＫ塾の自習室にいくも生徒どうしが仲良しの雰囲気があり、クリスマス気分。自宅から少し離れた図書館に逃げるように自転車で走っていった。図書館も１９時までで終わる。その後は自宅に帰った。

こんな経験を踏まえて生徒さんにはこういった

「クリスマスの雰囲気に巻かれないようにするために塾は通常通り空けます。24日も25日も通常通りです」

と。

自分が困ったことを塾としてどうできるか？

それはクリスマスに巻かれない雰囲気作りである。

クリスマスイベントの予定はあるが昨年同様に生徒さんが少ない日曜の夜だったり、日曜は原則4階の自習室のみの開放であるため会場を２階にしたりと配慮している。

クリスマスの装飾は一切していない。ツリーもリースもない。

クリスマスが１２月２５日という神学的な根拠はない。あくまでの作られた記念日なのだ。これはキリスト教の祭ではなく、商売のためである。

そんなのに巻かれていけない。それで遊びモード、恋モードに高校生をあえてはいけない。

あと３ヶ月我慢したら春は来るのだ。