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医は寛容さ、柔軟性、視野の広さなど広い心が大切

東京時代の病院の事務長は精神保健福祉士だった。

事務方のトップが精神保健福祉士というのが医療相談室の人間としては頼もしい限りである。

実習生を受けると事務長がともに実習指導にあたった相談室の精神保健福祉士と一緒に実習生を引き連れて一緒に食事に行く。

赤プリがなくなる少し前に赤プリで食事をした。ちょうど今頃に時期だった。

事務長は実習生に「あなたは病院の幹部や医師会の人間からドヤ街のおじさんとも一緒に食事をしたり酒を飲んだりしなくてはいけない。

だからこういう高級なところで食べるのも勉強よ」と毎回おっしゃっていた。

これは的を得ていると感心をし、すばらしい上司にめぐり会えた喜びをもったものだ。

これは精神保健福祉士だけではない。医者も同じである。医者は患者を選べない。どんな地位であろうとも、どんな病気であろうとも、どんなに金持ちでも貧乏でも「患者」は「患者」なのである。中にはクレーマーも不安を何度も訴えてくる人もたくさんいるだろう。これが医療の現実なのである。

医学部受験を志すと何か勘違いをする受験生が多い。

かつての私もそうだった。口ではいいことをいい、小論文ではすばらしいことを書いているのに実際は医学部を受けているというだけで「他人と違う」といった意識を持ってしまう。自分でも気づかないうちにそうなっていることもある。

「私が医学部志望、あなたは文学部志望。私たちは違う」というのである。これが暴走すると何年も浪人しても許されるという意識にもなり多浪への道を歩むこともある。

私は1浪のときに高校で親しくなかった同級生と途中から予備校でつるんでいた。この同級生は勉強ができ、数学の能力が秀でていた。旧帝大の理系学部をめざしていた。しかし、受験科目数の少ない私立文系の人を「人間じゃない」「サル」といったり、私立文系のクラスや自習室で東大他旧帝大の赤本を出していた。本人は周囲を威圧しているつもりのようだった。

このことを通じて、私は「自分もそうではないか?」と考えるようになった。この「出会い」以来、学部学科、大学で人を見ることをしなくなった。

「他人と違う」

これは医者になるという観点からしたらは医の心といえるだろうか?

私は違うと思う。

医者は寛容さ、柔軟性、視野の広さなど広い心が大切だと思う。そういった医者には病院のスタッフ、患者さんが信頼を寄せてくれてよりよい医療が実践できる。これは医療現場で幾度となくみせてもらったことでもある。

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